Anthropic「Claude」の共有チャット・Artifacts機能で作成したリンクが、意図せずGoogleやBingの検索結果に露出していたことが判明した。ウェブクローラーの巻き込みが原因とみられ、非公開のはずの会話内容が第三者から閲覧可能になっていた。
共有ボタン一つが検索エンジンへの公開ボタンにもなっていた、という話。
AI業界の覇権争いが加速している。Microsoftが単一AIへの依存リスクを警告する一方で、NVIDIAはOpenAI・Google・Anthropicを除く37団体とセキュリティ連合を結成し、業界の派閥化が鮮明になった。同時にClaudeの共有チャット流出やChatGPTの文体模倣制限など、安全性とプライバシーの課題が顕在化。さらにSafe Superintelligenceの提携発表やロボット制御スタートアップの大型調達など、新勢力の台頭も目立つ。クローズド・オープンモデルの優劣論争も激化しており、技術開発と規制対応、そして市場支配権をめぐる複雑な利害関係が浮き彫りになっている。
Microsoft CEOのサティア・ナデラ氏は、単一のAIモデルに全てを依存する企業は生き残れない可能性があると述べた。自社モデルを持たない、あるいはプロンプトをモデルから切り離す「AIゲートウェイ」層を持たない企業はリスクを抱えるという。
主要クラウド企業のトップが「一社依存」を否定する構図が興味深い。
NVIDIAはMicrosoft、SpaceX、IBMなど37団体と共に「Open Secure AI Alliance」を結成し、AIセキュリティ技術をオープンソースで共有すると発表した。一方でOpenAI、Google、Anthropicの3社は参加していない。
セキュリティ連合の顔ぶれが、そのままAI業界の派閥地図になっている。
元OpenAI共同創業者イリヤ・サツケバー氏が設立したSafe Superintelligenceは、2年間のステルス状態を経てNVIDIAと長期パートナーシップを締結したと発表した。次の研究フェーズへの拡大を目指すという。
沈黙の2年間の後に出てきた提携先が、皮肉にも計算資源の王者だった。
ロボット制御を簡易化するスタートアップEnigmaが、Index VenturesとRibbit Capital主導で71億円規模のシードラウンドを調達した。Sarah Guo氏のConviction Partnersも参加している。
操作の簡易化そのものが投資対象になる段階に来た。
ChatGPTが特定の作家の文体を直接模倣するよう求めるリクエストをブロックし始めたことが確認された。ただし文章の「大まかな特徴」を捉えた出力自体は可能な場合があり、著作権上の論点が残る。
禁止ワードを避けても似た文体は出てくる、という抜け道つきの制限。
DeepLearning.AI創業者のアンドリュー・ン氏は、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOによるオープンモデル支持の書簡を評価しつつ、OpenAI-Hugging Face間のハッキング事案を引き合いに、クローズドモデルの方が安全という主張は「規制対策(regulatory capture)に過ぎない」と述べた。
安全性の議論が、いつの間にか市場支配の議論にすり替わっている。